茶のいろは

かぶせ茶のこと

玉露や碾茶が大きな遮光幕を茶園全体にさしかける方式であるのに対し、かぶせ茶は茶の木そのものに直接遮光幕をかける。この遮光幕を直接木にかぶせる栽培方法が、「かぶせ茶」という名の由来である。概して、煎茶と玉露の中間の栽培方法を取るといってよい。直射日光をさえぎって栽培するため、渋みのもとであるカテキンは通常の煎茶より少なく、旨みの元であるテアニンは多くなる。また、茶葉の色も煎茶より鮮やかになり、また被覆することにより玉露のような覆い香も発生する。

かぶせ茶の淹れ方

茶葉10g 湯量 70ml 湯の温度 約60℃ 
急須の時間 約2分
  • 一度沸騰したお湯70mlを2つの湯呑に分けて注ぎます。
    (薄めがお好みの方は100ml程度)
  • 茶葉を大さじ約2杯(10g)を急須に入れます。
  • 湯の温度が約60℃くらいになりましたら、急須の茶葉に湯を当てずに注ぎます。すぐにふたをして、約2分待ちます。
  • 2つの湯呑に交互に3回ぐらいに分けて、残さず最後の一滴まで注ぎ分けます。

開封後の場合

密封して冷所に保存してください。「高温多湿の場所」「直射日光」「強い香りのそば」は避けてください。

未開封の場合

商品に賞味期限を表示しています。期限を過ぎると風味は少しずつ失われていきますので、できるだけ早く召し上がりください。*未開封のまま冷凍し、開封前に24時間かけて常温に戻してから開封してください。

かぶせ茶になるまで

かぶせ茶ができるまでの工程。
  • 茶畑(覆下茶園)

    京都宇治川を覆う川霧により茶の栽培に最も適しています。高級茶は、葦を編んでだ葦簀の上に稲わらをまいて新芽を覆い、直射日光を遮った覆下茶園で育てられています。光合成の働きを抑え、苦味のない「まろやか」で上品な味わいの茶葉です。

  • 茶摘み

    立春から八十八夜(5月2日前後)が過ぎた頃、その年初めての茶摘みとお茶作りが始まります。4月下旬から、茶葉の中に香りの成分やうまみが蓄えられた新芽と柔らかい茶葉だけを丁寧に摘み取っていきます。

  • 蒸す・冷却・乾燥

    生葉の鮮度が落ちないうちに蒸します。若葉の持つ新鮮な色や香りが損なわれないよう約15~20秒蒸すことで茶葉の酸化酵素の働きを止めます。発酵茶や半発酵茶にはない緑茶独自の工程です。そして、蒸した葉を揉んで、繊維をほぐし、最初は粗く、次第に丁寧に揉み、均一なよりをかけ、水分を十分にとばし、変質を防ぎます。

  • 選別する

    茎や粉などを取り除き葉の形や大きさをととのえると、かぶせ茶に仕上がります。

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